お尻の痛みを持っている方には、実に済みません。
といいますか、骨盤に大きくテンションがかかっておりますので、「お尻が痛い」だけでは済みません事態もあり得るのです。
ときに、痛いところはお尻のあたりなので、患っている患者さんもお医者さんも整体などの療法者さんも、どうにかして痛いお尻を緩めようとします。
ところがお尻(骨盤)そのものををどうにかしようとしても、これがなかなか緩まないのではないでしょうか?
もしかしたら、ちょっと緩んだかな、と思っても、また痛くなったり・・
お尻が痛いのだから、「骨盤矯正」をすればよい、と思って骨盤をバキッとやったり、刺激や衝撃を与え続けますと、よくなるどころか、却ってこじれたりするから仙腸関節炎は始末が悪い。
じゃあ、どうやったらいいの?というお話ですね。
これはネ、調整するポイントが大きくハズレてるんですよ。
お尻が痛い、じゃアお尻をいじってどうにかしましょう、では済まないお話なのです。
一体、仙腸関節炎が起こっているときのからだの状態はどうなっているのでしょうか。
へ?痛いのはお尻ですよ、頭なんてカンケーないじゃないですか、なんて声が聞こえてきそうですが、経験上、実は大方は頭から来てるんですね。
ここで、人体のだいたいの骨格を想像してみてください。
一番上に頭蓋骨がありますよネ。
で、そこから下に首の骨(背骨)が出ています。
この背骨伝いに下がっていきますと、最後は骨盤に連結していきます。
この骨盤ですが、ざっくりと構造を三面鏡にたとえてみましょう。
三面鏡を見ますと真ん中の鏡があって、その左右両側に観音開きの鏡が蝶番(ちょうつがい)で繋がっています。
真ん中の鏡が仙骨(せんこつ)、両側の鏡が腸骨(ちょうこつ)だと思ってください。
背骨と連結しているのは、このなかでは仙骨だけになります。
さてここで、背骨が頭蓋骨に引っ張られるということを想定してみてください。
頭蓋骨に引っ張られた背骨は、当然ですが骨盤のなかの仙骨だけを引っ張ります。
すると、仙骨だけは上に引っ張られる状態になりますが、残念ながら腸骨は置いてかれる形になります。
すると、どうなるでしょう。
三面鏡の蝶番(ちょうつがい)はギーギー軋んでしまうでしょう。
そう、これが仙腸関節炎の正体です。
骨盤の片側だけが痛いのではなく、(たとえ差はあっても)両側が痛い、これは両方に軋轢が生じるからで、頭部からということであれば、容易に両側を引っ張ることができるのです(しかも、骨盤にテンションがかかっている状態でもありますので、腸などの内蔵にも負担がかかる可能性もあります)。
なんとなくおわかりいただけましたでしょうか?
ですからこのような場合、腰をいくらいじってもよくなる道理はなく、頭を調整しないことには済みません・・、というお話なのでした。
横浜 東戸塚 整体 愉和 清水