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肋骨は内臓の病気の調整点

肋骨は雄弁

世には西洋医学をふくめ、さまざまな療法があります。
しかし、肋骨(ろっこつ)に着目するものはあまり聞きません。

ところが、からだを丁寧に観ていきますと、肋骨(ろっこつ)はかなり広い範囲を制御していることがわかってくるのです。
ただし、肋骨がどこかを一方的に支配しているわけではなく、肋骨もまた、鎖骨(さこつ)に制御されています。
とはいえ鎖骨だって、肘や肩に制御される面があります。

これをどんどん追いかけていきますと、なんだか「ねずみのよめいり」のようになってしまいますネ。

ときに、肋骨を診ていきますと、いろんな表情をしています。

堂々とした感じのものもありますし、なんだか萎縮しているような感じのもあります。そうかと思えば、なんだかへしゃげたような感じのすることも・・・
そんなとき、もしかしたらこの方は、これまで辛い思いをされてきたのかもしれない、なんて思うこともあるのです。

全体のフィーリングとはまた別に、ミクロの部分でさまざまなことを表現しています。
それはコリがどの部分に、どのようにしてあり、それが硬いのかモヤっとしてるのか、ゼリーのようなのかガンコな感じなのかで変わってきますし、点で完全に動かなくなったような小さなコリもあります。

肋骨は引っ込み思案

ところが本人にとってみますと、肋骨がこわばったくらいでは自覚症状としてはないと言ってよいくらいなのです。
せいぜい呼吸が浅くなるくらいですが、これもいきなりではなく徐々にですから、気づきにくい。

ところが背中や肩がこわばりますと、トタンに肩が凝ったり背中が重くなったり、ときには頭痛さえしてまいります。
つまり、すぐに違和感を感じることができます。

ところがよく考えてみますと、背骨側がこわばっているということは、胸の側も同様であるということに気がつきます。

で、よく観てみますと、実は前から後にこわばりが波及していることが多いンです。
よく、「肩こりは内臓の病気のシグナルだ!」なんてフレーズを見かけますが、そうではなく胸郭(肋骨)がこわばっているのが続いたために内臓に圧迫がかかり続け、それによって病気を発症したというのが真相で、肩こりは、単にその途中経過に過ぎません。

ことほど左様に、肋骨というのは自己主張をしない骨です。
ところが心臓疾患からぜんそく方面、消化器などなど、解決のキーが多くそろっている部分でもあるのです。

ひとつ気をつけなければならないのは、どこでもそうですが、肋骨は肋骨だけで存在はしていません。
肋骨のこわばりの前に、それをこわばらせているものがあれば、それを先に調整することが必要になります。
多いのは、頭や手足のこわばりが肋骨に制限をかけていることがありますので、それも同時に診ることが大切です。

胃下垂、ポリープを調整する

胃に異常がある場合、だいたいは「胃が悪いのダ」といって胃が悪者にされます。
これは、肝臓でも腎臓でもどこでも同じですよね。
ところが、胃に異常がある場合、主に胃に直接ふれている部分の肋骨の骨上に、ほぼ例外なく小さなコリがあるんです。

これを手指の感覚で探すのは大変ですが、ピタッと当たりますと本人はとても痛がります。
これを痛くないように(つまり、押さない)片一方の手指でつかまえ、もう片一方の手指をやや反対側のある一点と合わせますと、硬結がほどけていきます。

もちろんポリープが消えるかどうかは別としまして、時間の差はあれ、胃の具合はだんだんよくなっていきます。

どこの臓器も同様

画像を撮ってみると、若干腎臓に影があり、血尿が出ている。
これもまた、肋骨のいちばん下端に過敏な硬結があります。
で、これもまた同じようにほどいていって過敏な感じがとれていきますと、血尿はなくなりました。

ところで、内臓の疾患の原因というのはいろいろと思いますが、おおよそふたつに分けられるでしょう。

一、内臓そのものが変動を起こすとき。
たとえば食べ過ぎ、飲み過ぎ、薬の飲み過ぎなどです。

二、からだのアンバランスから内臓に圧力がかかるとき。
この場合は、内臓そのものをどうにかしようとして薬を飲んだりするよりも、きちんと調整してから肋骨を診ることで快復することが多いですから、やはりアンバランスを解消することを先にする方が賢いようですネ。

横浜市戸塚区 整体 愉和 清水