仕事をしていても、家にいても、とにかく疲れる、疲労感が抜けない。
こんな方も、けっこうお越しになります。
病院などではよく、ストレスの問題とか、食事が偏っているとか言われますよネ。
もちろんそれだってゼロじゃァないでしょう。
でも、本当にそれだけなのでしょうか?
実は慢性疲労で疲労感の抜けないという方にも、実は共通したある特徴があるのです。
それは「お腹が硬い、のです」。
でも、そのお腹のカタさは、自分ではトンと自覚できない。
しかも、お腹自体に違和感もないのです。
これではわかりませんよネ。
でもそのお腹の硬さは厳然としてあり、それが各内蔵や筋肉組織にテンションを、いつもいつもかけ続けています。
それが積もり積もって、疲れるのです。
これが、慢性疲労の大方の原因です。
ためしにお腹を(できればご自分ではなく誰かに)ギュッと押してもらってみてください。
深いところまで押してみますと、かなり痛かったり、苦しかったりすると思います。
これはネ、どこからか引っ張られていて、それがず~っと長いあいだ続いたからなんです。
え?それがどこからなの?
と思われるでしょう。
実はそれは、決まってないんですよ。
ひとりひとり、それぞれ異なるところから引っ張られて(テンションをかけられて)いるのです。
あえて言えば、その人その人が持つ、古傷から来ているということが多い。
ほとんどは、そういうことです。
赤ちゃんのとき、あるいは子供のときの打撲や事故、それらが悪さをしているのがほとんどです。
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疲れて疲れて仕事をするのもシンドイ、とのことでいらしたのは会社員のYさん。
Yさんは子供の頃、サッカーボールを顔面で受けました。
それは打撲の衝撃もさることながら、心理的ショックも同時に大きかったと思われます。
かくて、頭部がこわばるという事態にあいなります。
ところが頭部自体に違和感はなにもない。
しかしこわばるということは、硬く縮こまるということで、縮こまるということは、縮んだ分、どこかを引っ張るということになります。
これはお腹をずっと引っ張り続ければ、お腹には引っ張られた部分がコリのようにして、溜まってゆきます。
しかし厄介なことに、このお腹自体にも、違和感は出ません。
強く押されてはじめて、痛さや苦しさを感じるだけです。
しかし自覚のない、そのコリの溜まったお腹が悪さをするのです。
これが、慢性疲労の原因であり、正体です。
でも、カタいお腹をいくらいじったってダメなのです。
お腹を引っ張っている大本の頭をまず、どうにかしなくてはならない。
頭がゆるんで、そしてお腹がゆるむのです。
数回、操法をおこないました。
そうしますとYさんは、これまで味わったことのない、からだの軽さだと言います。
幼い頃からずっと引っ張られ続けていたものたちがなくなれば、それはそうなるでしょう。
ただし、こちらの方が生来のバランスなのです。
ただ、Yさんの場合は頭部でしたが、これが他の方にもあてはまるというわけではありません。
腕から来る方もいれば、そのいずれでもない方もありました。
こればっかりは、個別のからだの状態による、ということです。
ですから、慢性疲労だけに限りませんが、本当の問題がどこにあるかをしっかり観察するということが、まずなにより大切なのだということです。
横浜市戸塚区 整体 愉和 清水